ドックベストセメント治療(歯を削らない虫歯治療)
◆Doc's Best・ドックベスト
症例によっては、まったく使いません!
削る機械。キ~ン・・・の機械を使わない方法があります。
虫歯の部分を、
私が、
手で、
そ~っと
きれいにしていきます。
残っているばい菌をやっつけて、さらに歯質を強くするために、お薬をおいて、しっかりとフタをします。このフタがとても大事です。
その後1年、様子を見ます。
でき得るならば、歯の神経・血管は取らずに残しておきたい。
そんな思いから生まれた治療法です。
◆ドックベストセメント治療について
ドックベストセメント治療は、ドックベストセメントに含まれる鉄(Fe)イオンと銅(Cu)イオンのコンビネーションによる殺菌力により、虫歯を除去しないで、無菌化する治療方法です。
ドックベストセメント治療は、虫歯治療や根管治療などの治療時に行いますが、特に虫歯を完全に除去すると神経まで達してしまい、神経を抜くことになってしまう時などにドックベスト治療を行うと、神経を抜かないで済む確率が高くなり、結果的に歯の寿命を伸ばすことにもつながります。
◆ドックベストセメント治療の起源
ドックベストセメント(Doc's Best Cement)治療の起源は、アメリカ、フィラデルフィアの歯科医師、Dr.John Henry Holiday(通称ドックホリデー)が19世紀後半に開発した銅セメントまでさかのぼります。
ドックホリデーは、子供の時に行った虫歯治療が102歳まで再発しないで健全に保たれた女性に着目し、その治療に使われていた銅セメントを改良して、レッドカッパーセメント(赤銅セメント)という、虫歯の防止と歯の神経組織の新陳代謝を復活させるセメントを開発しました。
ところが、この銅セメントは、途中で殺菌力を増すために銅の成分を増やしたところ、歯の神経を腐食させてしまい、使われなくなってしまったのです。
その後、歯科治療は虫歯をすべて除去して治療する方向に進んだため、銅セメントの事はほとんど忘れられていたのですが、1990年代に入り、アメリカの歯科医師 Dr.Tim Fraserが再び、患者さんの口の中に残っていた銅セメントに注目して、研究を始め、安全無害で殺菌力に優れたドックベストセメント治療が開発されたのです。
*歯科用語のセメントとは、詰め物や被せ物を入れる時に使われる接着剤のことです。
◆ドックベストセメント治療の特徴
ドックベストセメント治療は、銅、酸化亜鉛、酸化チタン、リン酸、水酸化アルミなどを主成分とし、特に鉄(Fe)イオンと銅(Cu)イオンのコンビネーションによる殺菌力が効果を発揮します。
ドックベストセメント治療は痛くない
一般的な虫歯治療と違い、ドックベストセメント治療は殆どの症例で歯を削らないので、痛みを感じることが稀です。また麻酔も必要ありません。
ドックベストセメント治療は歯の神経を残せる可能性が高い
ドックベストセメント治療は、ドックベストセメントの鉄(Fe)イオンと銅(Cu)イオンのコンビネーションによる殺菌力により、神経を残せる可能性が高くなります。
ドックベストセメント治療は象牙質を再生させる可能性がある
ドックベストセメント治療は、虫歯菌に侵されている歯の内部の象牙質をドックベストセメントの鉄(Fe)イオンと銅(Cu)イオンのコンビネーションによる殺菌力で殺菌することにより、それらの象牙質の再石灰化を促します。
歯の根の病気
ドックベストセメント治療は、歯の根の病気の殺菌にも効果が期待できます。
2011年3月22日放送のTBSテレビ
「これが世界のスーパードクター14」にて
ドックベストセメント治療が紹介されました。
そのスーパードクター小峰一雄先生より、直接指導を受けております。